電力機器分野
製品紹介
変圧器FAQ
変圧器についてよくあるご質問にお答えいたします。
お問いお合わせの前にご参照ください。
日常あるいは定期的な保守・点検や運転監視を実施することで変圧器の損傷や異常を早期に検出できますが、更に付属品についても適正な時期に更新することで電力供給の信頼性向上に役立ちます。
■変圧器付属品の役割
1. 大きな事故障害に発展する前に処置し、電力供給に支障をきたさないようにする。
2. 変圧器の損傷を最小限に抑え修復を容易にする。
変圧器本体の更新時期は一般に20~30年であり、変圧器の信頼性をより一層向上させ、保守・点検上からも経済的に有利と考えられる付属品の更新推奨時期について当社の提案としてまとめたものです。
(詳しい資料をお望みの方は日本電機工業会技術資料JEM-TR197を参照ください)
変圧器付属部品の取り替え推奨時期一覧表 | ||||
重要度ランク | 付属品名 | 更新 推奨時期 |
取替 日数 |
停電の 要否 |
---|---|---|---|---|
A-1 本体の異常を早期に検出し故障が生じると本体性能に大きく影響が及ぶもの |
油温度計 | 10年 | 1日 | 要 |
放圧装置 | 10年 | 1日 | 要 | |
内部故障検出器(ピトーリレー、ブッフホルツリレ、衝撃圧力継電器) | 10年 | 1日 | 要 | |
A-2 故障が生じると本体性能に大きく影響が及ぶもの |
ブッシング | 15年 | 2日 | 要 |
冷却器(自冷式放熱器、水冷式クーラ、ユニットク-ラ) | 15年 | 3~5日 | 要 | |
送油ポンプ | 15年 | 2日 | 要 | |
冷却扇 | 15年 | 1日 | 要 | |
B 故障が生じても本体に及ぶ影響が比較的少ないもの |
ダイヤル油面計 | 15年 | 2日 | 要 |
ガス検出継電器 | 15年 | 1日 | 要 | |
油流指示器 | 15年 | 1日 | 要 | |
連成計 | 15年 | 2日 | 要 | |
コンサベータ用ゴム膜 | 15年 | 1日 | 要 | |
吸湿呼吸器 | 15年 | 2日 | 否 | |
バルブ類 | 15年 | 4日 | 要 | |
差圧・流水・漏洩継電器(水冷式クーラのみ) | 15年 | 1~2日 | 流水のみ要 | |
C 付属品の主要部品 |
ベアリング(無給油形) | 3年 | 1日 | 要 |
ベアリング(給油形) | 10年 | 1日 | 要 | |
ガスケット(ニトリルゴム) | 15年 | 使用場所 ・箇所による | 要 | |
ガスケット(コルク合成ゴム) | 10年 | 要 |
当社は変圧器専門メーカとして超高圧変圧器から乾式小容量変圧器まで、他社製の変圧器も含めてメンテナンスをいたします。
当社では電力損失低減を図った低損失形変圧器を開発しており、既設品とリプレースすることでトータルコスト低減を提案しております。
■変圧器の損失
[無負荷損]
負荷量に無関係に励磁(印加)状態で発生する損失(鉄心の損失であり、鉄損ともいう)
[負荷損]
主として巻線に流れる電流(負荷)に左右される損失(銅損ともいう)
■変圧器の使用目的と低損失化への考え方
[昼間の工場負荷として使用される場合]
夜間の軽負荷時の損失を低減することをおすすめします。
高効率硅素鋼鈑やアモルファス鉄心変圧器など、無負荷損失を従来の30~70%に低減します。
[昼夜を問わずフルに使用する場合]
高負荷帯域での効率を高めた総合効率形変圧器をおすすめします。
主として巻線損失(銅損)を低減することによって、1日のトータル損失を低減するものです。
当社では平均負荷率80%以上の変圧器で、当社比10%以上の損失低減を図っています。
■消費損失の計算方法
変圧器の損失(W)=無負荷損(Wi)+k×k×負荷損(Wc)
k:変圧器負荷率(負荷率(%)/100)
下記の工場負荷パターンの場合、変圧器の1日当たり電力消費ロスは次となる。
無負荷損=24×Wi
負荷損=0.8×0.8×Wc×9+0.15×0.15×Wc×15
当社の低損失形変圧器は、無負荷損で20%以上(標準値30%)、負荷損で10%以上(標準値15%)の低減となっております。
アモルファス変圧器/けい素鋼鈑変圧器諸元比較(6kV単相油入変圧器 20kVA) | ||
アモルファス変圧器 | けい素鋼鈑変圧器 | |
寸法 W×D×H(mm) | 590×560×755 | 565×535×785 |
重量(kg) | 174 | 142 |
無負荷損(W) | 17 | 60 |
負損(W) | 305 | 305 |